企業取材レポート - お仕事まるごと研究所

HOME | 「食品製造」の研究結果

「食品製造」の研究結果

「パン製造メーカー」の品質管理

原材料と品質の厳しいチェックで製品の安全を守る

パーソナルデータ

名　前	丹裕介さん
年　齢	32歳
出身地	愛媛県
業務歴	10年目

企業データ

社　　名	株式会社四国シキシマパン
事業内容	パン・菓子類の製造・販売
http://www.pasconet.co.jp

わたしの『お仕事』

製品に使われる原材料やでき上がった製品の品質チェック、効率的に生産できるように製造スケジュールの調整を実施。

製造部の仕事というとパンを焼くことと思われがちですが、私の仕事はむしろパンを焼く前後にあります。製品に使われる原材料が社内基準に適合しているか、焼き上がったパンのサイズ・重さ・焼き色・クリームの量・見た目などが適正かなど、常時100種類近く製造している製品と、それに使われている原材料の品質全般のチェックをしています。また、日々の生産量を記録して生産能力を把握し、生産コストの計算や生産調整に役立てたりしています。他にもISO22000（※1）の更新作業や社内への通知、衛生備品の発注などを行います。製造部に所属しているとはいえ製造ラインではなく事務所内での仕事が中心です。ただ、味見は大切な仕事！自分もパンが好きでこの会社に就職したのですが、パン好きにはたまらない魅力がありますね。 ※1.ISO22000：消費者に安全な食品を提供することを可能にする　食品安全マネジメントシステム（FSMS）の国際規格

自分たちの評価が工場にフィードバックされて品質が決まる責任重大だからこそ仕事に取り組む意欲ややりがいも。

自分たちの評価が工場に伝えられ、評価に基づいて製品の質を工場に改善・改良してもらっています。それが市場からの評価にもつながっています。間違った評価はできないという責任を強く感じていますが、そこがやりがいの部分でもあります。また、お客さまから必要とされる量の製品をきちんと供給できるように、他の工場とやり取りしながら調整するのも私の仕事の一つです。采配を間違うと、必要とされる量が生産できないなど、お客さまに迷惑をかけてしまうことになるので、調整には特に気をつけています。品質管理部門の仕事はいろんな部署とかかわり合うことで成り立っているため、個人プレーではやっていけない部署でもあります。社内外で色々な人と知り合って輪を広げながら、正しい情報を正確に取り入れ、品質の向上に努めていきたいと思っています。

わたしの『今日のスケジュール』

8:15	出社
8:25	始業前ミーティング
8:30	始業データ集計、親会社への報告
9:00	でき上がった製品の味見など品質全般のチェック
10:00	メールの確認・返信、現場への連絡、他工場との生産調整
11:00	デスクワーク（仕入れ先からの書類のチェック、資料の提出依頼など）
12:00	社員食堂で昼食メニューは定食、丼、麺類、カレーなどから選べる
13:00	デスクワークの続き　手があいた時間に15分程度の休憩
17:30	机まわりの片付けが終わり次第終業・退社

このページのトップに戻る

こんな人にオススメ！

コツコツとした作業が得意な人には特にオススメ。

資料のチェックやデータの集計など、日々の積み重ねが大事な仕事になるので、コツコツとした作業が苦にならない人に向いていると思います。PCを使うことが多い仕事なのでWordやExcelなどの基本的な操作ができる、もしくは得意という人にもお勧めできると思います。品質に関して問題があれば、該当する部署に伝えなければなりません。品質に妥協しないのは当然ですが、伝え方を間違えると人間関係に影響することもあり得ます。気持ちよく問題点を解決・改善し、品質を保っていくためにはコミュニケーション能力も大事ですね。

営業のオモテ・ウラ

新商品が売れると、当然たくさん作らなければなりません。既存のラインだけで生産が追いつかないときは、品質管理部門も応援に駆けつけます。小工場で延々とパンの上にハムやチーズを置いていく作業を繰り返した経験もあります。そういう作業はデスクでのデータ集計のいい息抜きになります。新商品が出たら必ず試食ができるのも楽しみの一つ！　ただ、油断するとすぐ体重が増えてしまうので、食べ過ぎには注意が必要です（笑）

ベテランにも聞いた「食品製造」の仕事とは？

児玉剛志さん
15年目

生産ラインの稼働状況はどうか、原材料の消費量がどうかなどの生産管理が中心の仕事です。生産管理は調整役ですが、工場全体の生産量を調整するということは会社の業績に大きく関わってきます。工場の中にはいろんな問題が発生することもあります。それらに対してうまく采配を振るうことで、円滑に生産できるように、より利益が上がるようにしていくことにやりがいを感じています。上司として部下は育てなければいけない反面、新入社員は言われた仕事をこなすことでいっぱいということがあると思います。しかし、上司は部下の成長を願ってあえて厳しいことを言うこともあります。