企業取材レポート - お仕事まるごと研究所

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「介護」の研究結果

「民家型グループホーム」の介護

利用者さんと一緒に生活しながらマンツーマンで介護する

パーソナルデータ

名　前	大政善輝さん
年　齢	28歳
出身地	愛媛県松前町
業務歴	6年目

企業データ

社　　名	託老所あんき
事業内容	民家型・認知症デイサービス、ユニットのグループホーム・民家型有料老人ホーム
http://anki-m.net/

わたしの『お仕事』

日常生活のお手伝いや会話一つとっても一人ひとり違いがあるマンツーマンに近い形で利用者の方を担当しています

「あんき」は入所型のグループホームで、利用者の方々は施設で生活されている方ばかり。私の仕事は施設で暮している利用者の方々の食事、移動、入浴、排泄などの介護をすることと、管理者として施設の運営をお手伝いすることです。利用者さんたちは、日常生活を軽くお手伝いするだけで普通に生活できる方から寝たきりの人まで様々です。また、一人ひとり生きてきた環境が違うし、言葉の意味することにも微妙に違いがあります。まずは利用者さんの生活歴を聞き取って、それぞれに合わせた接し方をするように心がけています。

お年寄りを「自分の親」と思って接する介護の仕事はやりがいや達成感以上に人間として成長させてくれる

利用者のほとんどが、程度の差はあれ認知症を患っている方で、今話したことを忘れてしまったり、自分のことをなかなか覚えてくれない人もいます。でも、お世話してあげたことを喜んでくれたり、手を握って頬ずりしてくれるほど感謝されることもあったり、そういうときにはやりがいを強く感じます。私と利用者さんとは孫とおじいちゃんおばあちゃんという感じ。中には昔の話や戦争体験など、学校では絶対に教えてもらえない貴重な経験談や自分の知らないことを話してくれる人もいて、とても勉強になっています。

わたしの『今日のスケジュール』

8:30	出勤起床手伝い、食事介助バイタルチェック、トイレ誘導
9:00	空いた時間に管理者としての仕事書類作成
10:00	朝のおやつ外出、レクレーション、体操など（レクレーションは、日によって工夫して実施）
12:00	昼食介助
14:00	入浴介助、昼のおやつ提供 ※入浴介助…一人ではお風呂に入れない利用者さんの入浴の介助をします。身体を清潔にする他、精神的、肉体的に緊張を緩和するなどの役割があります。
16:00	トイレ誘導・排泄介助 ※排泄介助…利用者の方の排泄を、その人に合わせてお手伝いします。利用者さんに「恥ずかしい」という気持ちにさせない気遣いで、スムーズに行うことが必要です。
17:00	夕食介助
17:30	遅出のスタッフと交替、引き継ぎ事項の伝達、退勤 ※レクレーション…レクリエーションのこと

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こんな人にオススメ！

お年寄りが好きで、人が好き、人見知りしない元気な人！

介護の仕事は人と人が相対する仕事。お年寄りが好きで、人が好き、人見知りしない元気な人というのが一番大事だと思います。介護に抵抗を感じる人や心を開いてくれにくい人もいますので、ある程度ガマンができるということも必要かもしれませんね。

営業のオモテ・ウラ

「あんき」は利用者さんを最後まで見守る、いわゆる“終の住処”です。亡くなった方が穏やかな表情を浮かべているのを見ると「よかった」と思うけど、やっぱり寂しい。人が亡くなるのを見るのは怖いことですが、最後の一呼吸の瞬間までまでいろんなことを私たちに教えてくれている瞬間です。正直、何度も辞めたいと思ったことありましたが、仲間たちに支えられてきました。

ベテランにも聞いた「介護」とは？

中矢暁美さん
介護歴：30年

利用者さんが、年老いて最後を迎えるまで、その人のすべての面倒をみられるのは、介護職しかできないこと。利用者さんが最後に「ああ幸せでした」と言えるためにやっていくのが介護職のやりがいです。悩むこともいっぱいあるけど、スタッフみんなで問題を共有し、家族にも共通認識を持って接してもらう働きかけをする。大変な事だけどそこに“想い”が見えてきます。私は介護とは人間教育の場であり、哲学的なところまで行きつく素晴らしい仕事だと思っています。人によって生き方が違うように死に方も違う。そこには教科書にない教えがあるんです。