若者の採用や定着に成功している元気な企業を紹介。人づくりの情報を収集したい企業の皆さんのためのサイトです。

サイトトップ企業ストーリー|株式会社ユタカ

若手社員の積極的な採用で、新たな領域への挑戦を果たす

株式会社ユタカ

風通しの良い社風も当社の魅力「心が豊かでなければ良い商品はできない」を大切にしているユタカ。合宿面接で時間を共有することで、学生の本来の姿を理解し、コミュニケーション能力や向上心、当社の社風に合っているかを判断します。 職場においても家族交流会を実施。今年は日帰りでアサヒビール工場を訪問しました。社長夫婦も参加し、皆でワイワイ楽しみましたよ。そんな風通しの良い、何でも言い合える社風が社員の定着や、新たな技術の提案につながっていると思います。

管理部経営管理課
浅川英徳
松山大学法学部出身。入社6年目。ユタカが大卒の新規採用をはじめた1期生。ユタカの技術力と社長の人間性に感銘を受けて入社。
課題
半導体不況で業績が低迷。他の領域に挑戦するために、人材の確保と育成が必要であった。
改善策
採用
・5年前から新卒の大卒採用を毎年実施。
・最終選考では1泊2日の合宿を実施し、各部門のリーダーと一緒に懇親会を行っている。
育成
・入社前に社内各部門の体験・見学を行い、希望部署に配属。高いモチベーションで働き始める。
・各工場で個々にキャリアプランを設定。
・チャレンジシートを作成して半期ごとの目標設定と人事評価を行っている。
・アメーバ経営を実践。
・毎年2千万円近くを研修、資格取得等の教育求人費に使用。
定着
・家族交流会を実施(日帰りでアサヒビール工場、社長夫婦、常務も参加)。
・社長は少しでも時間があれば工場をまわっている。
・年3回の全社交流会(歓迎会、忘年会、懇親会)を実施。
成果
人工衛星「はやぶさ」の部品を手掛けるなど新たな分野への進出に成功。
企業ストーリー

新たな領域への挑戦のため、大卒の新卒採用に注力

 半導体や電子部品の製造で順調に業績を伸ばしてきたユタカにも2008年、方向転換の時期が訪れた。世界的金融危機に陥ったリーマンショックは組織改革のきっかけとなった。浅川氏は「不景気になった時、半導体だけでなく、柱となる分野を2、3本つくっておかないといけないという危機感が社内にありました」と当時を振り返る。全体売り上げの9割を占めていた半導体事業だけでなく、医療や航空、宇宙開発分野への進出を決めた。そのため「新しい血」を入れる必要があった。これまでは、高卒や技術経験者の中途採用をメインとしていたが、大卒の新卒採用に注力した。「他社の方に“大学生が6割超えると会社の流れが変わる”と聞いた」と浅川氏。管理職はもちろん、自ら事業展開を推進できる能力を持つ人材を求める内部改革を目指した。

アメーバ経営の導入で個々の意識レベルをアップ

 よりよい人材獲得のためにユニークな採用方法も取り入れた。最終選考では1泊2日の合宿を実施。各部門の若手リーダーが学生に仕事内容や会社方針などを現場目線で伝え、参加者には自己PRする機会を与えた。また、立食会には社長も参加し、お酒を飲みながら会話をする機会も。面接だけでは分からない、互いに真の人間性を見ることができる。実際、今年の大学生の内定辞退者はゼロだ。
 「アメーバ経営」の方針も徹底されている。各工場、各チームのリーダーがそれぞれ工程表などを作成し、目標を設定して作業を遂行している。二神社長には「社員は歯車のひとつ」という考えはない。リーダーに経営者意識を持たせて、社員1人ひとりが主役という意識を浸透させている。その考えは人材の配置にもあらわれている。入社前に社内各部門の体験・見学を実施。新人研修を経て、適性やレベルを判断したうえで、本人が希望する部署への配属をほぼ実現。新入社員にも2、3年間の長いスパンで責任ある仕事をさせている。
 研修にも力を入れている。クライアントでもある京セラ(本社・京都市)の研修に年数回参加。創業者・稲森和夫氏の「アメーバ経営」を学ぶとともに、個々の意識のレベルアップに努めている。
 また、3年前には社員自らが考えた会社の理念手帳「ユタカウェイ」を作成。「社員全員が同じベクトルで、高い目的意識・目標を持って働くため」と浅川氏。5つの重要テーマがあり、毎日の朝礼時に社員が読み上げ、モチベーションを高めている。
 国家試験や資格取得にも積極的だ。年間2千万円近くの予算を組み、社を挙げて受験希望者をバックアップ。個々のレベルアップを促している。また「チャレンジシート」という新しい人事評価制度を実施。面接も積極的に重ね、社員のやる気を高めている。

「現状否定」で世界トップレベルの企業に成長

大幅な人事改革は着実に実を結んでいるが、妥協は一切なし。二神社長のモットーは「現状否定」。浅川氏は「社長の口癖は“自己否定なくして成長なし”。同じままでは停滞するだけですから」と強調する。
成長が見込める分野には積極的に参画。多岐にわたる新興開拓へ挑戦している。積極的な設備投資をし、サブミクロン(1万分の1ミリ)の超高精度の部品製作が可能な世界水準の加工技術を保持。航空機や宇宙開発などの分野進出も果たし、世界レベルの企業に成長した現状にも甘んじることはない。そこで大きな力を発揮したのが、リーマンショック後に採用した新しい力だ。既成概念にとらわれない彼らの力は、ユタカの新事業における大きな推進力となった。
浅川氏は「会社の雰囲気も変わってきた。でも、まだまだ成長段階なので」と前を見据える。人のレベルアップが企業の成長につながる、という考えに変わりはない。

採用に携わった若手人材が成長するのを見るのはとても嬉しいと、浅川氏

社員主導で作成した手帳「YUTAKA WAY」。行動指針などをまとめてある。

常に最高レベルの品質を保つため設備投資にも余念がない。

会社はこう変わった

リーマン後から比較すると、売上も社員数も約1.5倍に。若い力がユタカの新規分野への挑戦を後押ししている。以前は半導体の製造装置が売上の9割を占めていたが、今では宇宙産業や航空、医療などその他の領域が約半分を占めるまでに。リーマンショック後は約13億円だった売り上げも、19億円までに急成長。社員数も約1.5倍に増加した。超高精度なサブミクロン技術に対し、他分野からの問合せも相次いでいる。

今すぐできるはじめの一歩! 1.経営陣は少しでも時間を作って、現場を回り社員と話をしましょう。
2.面接時や内定後に、学生と懇談する場を設けましょう。
3.自社の可能性を高めるため若手社員にも責任のある仕事を任せましょう。

企業データ

企業名:株式会社ユタカ
住 所:愛媛県松山市西垣生町822-2
設 立:1980年12月 
従業員数:125名(2013年11月現在)
http://www.kk-yutaka.co.jp/
【事業内容】
半導体、電子部品、航空宇宙、食品、医療業界などに関わる精密加工部品や金型の製作

※本記事内容、データにつきましては、取材時(2014年1月)の情報です。

▲ページのトップへ戻る