【第70回】ゆっくり進む変化に対応していますか?

新年あけましておめでとうございます。
昨年は、新型コロナウイルスによって、大きく変化しました。とても大きな変化であったため、在宅勤務やオンライン会議など、新しい取り組みにほとんどの国民が取り組みました。

一方で、国民は「ゆでガエル理論」(ゆっくりと進行する危機や環境変化には気づかずに、死んでしまう戒め)、にも対応していく必要性を痛感しています。

私は、ジョブカフェ愛workでキャリアコンサルタントとして、9年ほど新卒採用に関わってきました。『新卒採用』は、時代の流れをダイレクトに感じられます。
私が入社した2011年ころは、まだまだ学生は苦戦していました。こんなにしっかりと準備し考えている学生が、なぜ内定をもらえないんだろう?!と一緒に悩み、面接の練習を何度もしていました。
それが2019年ころから、明らかに学生が選べる側になってきました。それに合わせ、学生からは、「ワークライフバランスの取れる企業で働きたい。」「給与よりも休日がしっかりとれるところで働きたい。」という声が聞こえるようになってきました。
その年の県内四大学と共催の合同説明会では、よりその観点がはっきりしました。大学側から参加企業を選出する条件として、「年間休日100日以上を条件にしてはどうか?学生はそれ以下には行かないから。」という提案がでました。この休日条件をクリアしないと、採用に苦戦するようになったのだなと思いました。

リクルートワークス研究所 大卒求人倍率調査 より

そして、令和3年。
統計データではなく肌感覚ではありますが、「独立したい」「副業したい」という学生や若者からの相談が明らかに増えました。平成23年に1人もいなかったかなという相談ですが、ここ数年は、年5人以上には出会っていますので、相対的にぐっと増えていると感じます。

「今すぐでなくても、いつか独立したいと思っているので、それに役立つ仕事につきたい。」
「●●をやりたいので、副業ができる仕事を探したい。」
そんな相談が増えています。

この背景には、「人生100年時代にいかに生きるか?」ということを若者が考え始めた影響も大きいと思います。ニュースや新聞で目や耳にすることでもありますが、大学のキャリア教育などでは、時代を生き抜く考え方が伝えられています。

・働く期間が40年から60年に。年金は当てにできない。
・終身雇用ではなく、キャリアチェンジすることが前提。
・一生涯、能力開発し続ける覚悟や習慣がなくては、生き残っていけない。

そんなことを学んでいる学生たちは、「会社を辞めても採用される力がつく会社なのか?」「会社に頼らずに生きていける働き方はないのか?」という観点で考えています。

一方で、「数年後に独立します」という若者を歓迎する企業は多くはありません。同時に副業を公認している企業もまだまだ多くはありません。(求人サイト愛workナビ掲載523件中副業OKと記載があるのは1件です)

企業としては、将来のために若者を育て幹部にしていくという期待が大きいと思いますが、若者の意識は、会社に縛られない働き方を求めてきています。若者の絶対数が減っていく中、今まで通りの働き方を期待しても採用できなくなることは目に見えています。
20代の採用ではなく、未経験40代の採用を考えるのか(40代のニーズは多いのに、求める企業は少数です)、副業で関わってもらう若者を増やすのか(会社を辞めないで、違う仕事をしてみたい若者のニーズもあります)など、各社に合った採用戦略をとっていく必要があります。
私たちも明確に答えを持ってはいませんが、若者と企業の真ん中でヒントになる情報を発信できるよう、今年も努力していきたいと思います。

~「人生を豊かにできる」人と組織を増やします~
ジョブカフェ愛work(愛媛県若年者就職支援センター)
企業グループ・キャリアコンサルタント 寺尾真奈美

2021年01月21日更新 | カテゴリー:お知らせ, 企業の方, 愛媛の経済サイト E4, 教育機関・保護者の方
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