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理念・行動指針を徹底し、社員の潜在能力を引き出す。

大富士製紙株式会社

思考の変革が、行動の変革につながる。当社が一番重視したのが、社員の視点や考え方の変革です。まずは経営者自身が良い会社はどうあるべきかを考え、そこから行動指針を作成。仕事を通じて社員一人ひとりの人間的な成長を促すために、社員心得を作成しました。定期的に会社の方向性を皆で共有し、課題や目標も明確に。こうした地道な取り組みが徐々に身を結びつつあり、仕事への取り組む姿勢や離職率が改善しつつあります。

総務課長
宇賀良徳
コンピュータ関連会社を経て1994年に入社。入社後、一貫して総務畑を歩み、労務や人材育成を担当。社員が働きやすい環境を整えることに努力し続ける。
課題
離職率の改善が進まず、仕事に取り組む社員の姿勢にも課題
改善策
採用
・面接時に学生が会社を選ぶ際の基準(面接の心得)を学生に提示。
・製造スタッフは新卒採用がメイン。一方で営業スタッフは中途採用を充てるなど、職場の課題に応じた採用方法を選択。
育成
・経営理念から仕事に臨む社員の心得および行動指針を作成。
・四国生産性本部主催のセミナーなど、外部研修を積極的に受講。
・5S活動活動に力を入れ、衛生的な職場環境を実現。
定着
・月例ミーティングを実施し、社長や現場責任者も参加して会社の方向性を共有。
・経営者が時間があれば製造現場を回り、スタッフと意見交換。
・営業職にはノルマを課さない。
・退職金制度を充実。
・数年に1度、海外への社員旅行を実施。
成果
離職率が改善し、現場発信の提案も多くなった。
企業ストーリー

社員間にビジョンの共有がなく、仕事に対する甘えも

タオルペーパーやウェットペーパーなど紙加工商品の製造・販売を手掛ける大富士製紙株式会社。以前は、離職者も少なくなく、「仕事に対する甘えのようなものがあり、なかには就業時間を会社で過ごせば良いと考えている社員もいた」と宇賀課長は振り返る。
経営者は「良い会社とはどうあるべきか」を自問自答。「明るく、楽しく、やりがいのある会社」「社員教育に積極的に取り組んでいる会社」「社員全員が理念・目的・目標を共通認識でできている会社」「価値の創造と提供をできる会社」の4点を理想の会社像に掲げ、約5年前から社内改革を実行した。

経営理念を浸透させて社員のやる気アップ

大富士製紙では、まず理念の浸透に着手した。「事業の使命は、共にその存在感を確認し、その存在意義を探求すること」という経営理念を掲げ、「社員としての心構え」を社員に説いた。そこにはこんな一節がある。「何のために働くのか?それは事業を通じて己を磨き、社会に貢献するため。」こうした理念を各部署で毎朝読み上げ、共通の認識を持って業務に当たった。経営者は毎日のように現場を回り、社員と意見交換。こうした目指すべき会社像、社員像は採用のシーンでも一貫している。大富士製紙では面接時に企業選択の基準を学生に明示している。「会社は社会貢献が目的でなければならない。大きいか小さいか、新しいか古いかは関係ない。明るく、楽しく、やりがいのある仕事ができるかどうか。そういった視点で当社を含め会社を選んで欲しいと伝えています」と宇賀課長は語る。

職場環境を充実し、社会の構造変化にも柔軟に対応

 少子高齢化など社会構造の変化のなかで、求められる社会的ニーズが変わりつつある今、大富士製紙が特に力を入れているのが、介護や医療現場における大判のウェットペーパーの生産である。患者の体を拭く際、多くの現場では布タオル等を使用していたが、大富士製紙では利便性や衛生面を考え、使い捨てのウェットペーパーを提案。現場のニーズと合致し主力商品に成長した。一方で衛生商品を手掛けるためには、職場の徹底した衛生環境が求められる。そこで大富士製紙では5S活動に注力。こうした職場で生産された商品には絶対の自信を持ち、「価格競争には陥らない」と、営業にはノルマを課さない。

社員の目的意識が明確になり、離職率も改善

「会社とは人が幸せになるための道具・器・手段。働きそのものの中に喜びを見いだし、そこから学ぶ」との経営者の思いは社内全体に浸透。底辺からの改革は少しずつ実を結んでいる。経営理念を明確にすることで、社員の目的意識は明確になり、離職率も徐々に減少している。
2010年からは愛媛大学農学部と連携して「紙産業修士コース」を開設。将来の幹部候補として業界をリードする人材育成に取り組んでいる。会社と社員のお互いの幸せを願う思いが大富士製紙からは伝わってくる。

「社員心得」は、社員の誰もが見られるところに掲げ、全員で共通の認識を持つようにしている。

職場は衛生環境を徹底しており、効率化のための機器導入も積極的に行っている。

それぞれの社員が目的意識を持ち、自分の役割に責任感を持って仕事に臨んでいる。

会社はこう変わった

一人ひとりの思考の変革が、会社の推進力につながりつつある。経営理念を明確にすることで社員の目的意識は明確になり、現場から会社トップへの提案も多くなった。また、職場における衛生環境を充実したことで、医療・介護・食品の商品力は高まりつつある。少子高齢化をはじめとした、こうした社会環境の変化に対する柔軟な対応は、一人ひとりの社員におけるビジョンの共有と仕事に対する前向きな姿勢が根底にある。「思考が変われば、行動が変わる」、経営理念を作成した当時の狙いは実を結びつつある。

今すぐできるはじめの一歩! 1.会社の中心となる考え方が経営理念に反映されているかどうか、再検証しましょう。
2.経営理念や行動指針を、社員が共有できる機会を継続的に設けましょう。
3.比較的受講しやすい業界団体・公共のセミナーなど外部研修を有効に活用しましょう。

企業データ

企業名:大富士製紙株式会社
住 所:愛媛県四国中央市村松町510
従業員数:69名(2013年11月現在)
http://www.daifuji.co.jp/
【事業内容】
医療用商品、介護・福祉用商品、キッチン厨房用商品、生活・家庭用商品の製造および販売。

※本記事内容、データにつきましては、取材時(2014年1月)の情報です。

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