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「会社は人ありき」。まずは、企業の露出を高め採用母集団を拡大。

潮冷熱株式会社

会社の継続的なサポートが、採用活動を成功に導く社長の決断のもと、新卒採用に本格的に取り組みはじめても、毎年変化する就職情勢に翻弄され迷走し、最初の2年間は、なかなか成果は上がりませんでした。しかし、会社は採用現場の意向をくみ取り早急な結果を求めませんでした。そこでの様々な試みが当社のノウハウとなり、今日に至っていると思います。

経営本部 経営企画課 係長
藤原洋
2003年入社。総務部門に配属。入社3年目、同社の本格的な新卒採用の再開とともに担当者に任命され、その後、一貫して採用・人事を担当。元高校球児、同社の野球部に所属し、休日は汗を流す。
課題
不況とともに新卒採用をストップ。世代間格差が顕著に。
改善策
採用
・新卒採用プロジェクトを立ち上げ、会社説明会に社長自ら出席。
・説明会では、若手社員が数時間をかけて学生の質問に答える機会も設ける。
・CMや就職情報サイトを利用し、認知度UP。
育成
・入社後、半年はジョブローテーションで各部署を経験。
・新人、若手、管理職等の階層別研修を実施。
・管理職の個別通信教育をサポート。
・社員一人ひとりに対して、長期の育成プランを作成。
・グループ別に改善活動を実施し、成果に応じて特別休暇や賞与を提供。
定着
・野球部を新設するなど、クラブ活動や忘年会を積極的に実施。
・ガラス張りの本社を建設し、職場環境を改善。
・周年行事は社員全員をまきこみ、にぎやかに実施。
成果
採用母集団は10倍に。社員の世代間比率も改善。
企業ストーリー

不況時の失敗から継続的な新卒採用に取り組む

船舶用空調設備、冷凍設備、エレベータ部門で、全国でトップクラスのシェアを誇る潮冷熱株式会社。同社にもバブル崩壊を発端とした90年代の不況時には新卒採用をストップしていた時期があった。景気回復に伴い業務が多忙になってくると、リーダーとしてプロジェクトを牽引する若手人材に欠け、技術の継承にも影響が出ていた。その危機感が採用活動の転換に繋がったと藤原氏は語る。その後、小田茂晴氏の社長就任ともに2005年から大卒の新卒採用を本格的に再開、人事面を強化してきたが、もはや空白となった世代を埋めることはできない。それゆえに、同社は長期的な展望から人材の採用・育成を見直した。

企業の認知度を高め、採用母集団を拡大。

「これまでは、受け身の採用方法だった」と当時を振り返る藤原氏は、より良い人材獲得のために『能動的な採用方法』を模索し始める。BtoB(企業間取引)を主力とする企業だけに、一般にはなじみが薄い。その弱点を克服するために、まずは認知度を上げることに腐心した。テレビCMで露出を高めるとともに就職情報サイトに出稿、母集団の獲得に努めた。会社説明会では社長自らが出席し、どのような人材を求めているか直接学生に伝えた。
新規採用が軌道に乗った現在、大卒の母集団はプロジェクト発足前と比較して約10倍に増加した。

社内のコミュニケーションを高め、全社的な視点を養う。

人材の育成を促すため、研修制度にも力を入れた。新人、若手、管理職などと段階別に研修を実施するだけでなく、管理職の個別通信教育をバックアップし、全社員のレベルアップを促す。さらには年2回、グループ別にテーマを決め、改善活動の発表会を実施、全社的にPDCAサイクルを循環させ、心を一つにして成果達成に向け邁進した。
 社員間のコミュニケーションを高め、人材の定着を促すためには「風通しの良い社風」も大切だと考えた。周年行事、忘年会等の社内イベントを積極的に実施。野球部やボーリングなどの業務外活動も支援。他の部署や拠点とのつながりが育まれ、どうすれば全社的に利益を挙げることができるかという、俯瞰的な視点も養われた。

小田社長の理念「会社は人ありき」

潮冷熱は今年で創業35年。2009年には、本社を今治市矢田に移転。採光性のよいガラス張りのオフィス、風通しの良さを重視した開放的な社内レイアウトは、『第23回日経ニューオフィス賞・四国経済産業局長賞』『平成21年照明普及賞』を受賞。屋上緑化設備や地熱換気システム等、環境に配慮した「しかけ」がいくつも施されている。
大幅な人事改革は実を結び、現在、離職率は非常に低い。年齢層ピラミッドを健全化することにも成功した。「社員の意識レベルも上がりました。」と、藤原氏は顔をほころばせる。
藤原氏は、小田茂晴社長の言葉を借りて取材を締めくくった。「本社が出来たことでハード面は確立できた。後はソフト面。会社は人ありき、人を育てることが大事なんです。」

愛媛のみならず、各地の合同説明会に積極的に参加し、大学訪問も数多く行う。

ミーティングスペースは、コミュニケーションを取りやすいよう様々な工夫が。

社屋自体でも「風を創造する」企業イメージを表現。風通しを感じられる空間に。

会社はこう変わった

約10年前と比較し、社員数は1.5倍に。技術の継承もスムーズに。新卒採用プロジェクトを発足し、これまでに約50名が入社。中途採用も積極的に行い、約10年前と比較し社員数は1.5倍に。また、母集団が拡大することで人材レベルも向上。難関校の学生からのエントリーも増えた。社員の世代間比率も改善し、技術の継承もスムーズになりつつある。「社員数が300人を超え、今後は一人ひとりの社員が会社のビジョンを共有し、より全社的な視点で行動することが大切」と藤原氏は語る。

今すぐできるはじめの一歩! 1.新卒の採用において、母集団を拡大するため、会社をPRする方法と内容を考えましょう
2.新人には、全員で育てるつもりで接しましょう
3.長期的に新卒採用を継続できるよう、今後の人員計画を見直しましょう

企業データ

企業名:潮冷熱株式会社
住 所:愛媛県今治市クリエイティブヒルズ5番地3
設 立:1977年11月 
従業員数:285名(2013年11月現在)
【事業内容】
冷暖房装置、冷凍冷却装置、MGO冷却装置、プレハブ式冷凍冷蔵庫、
除湿機、ディスポーザ、船舶用エレベータ、スポットクーラ、 パッケージ型船舶用エアコンの製造、販売並びに水道施設、消防設備及びダクト工事

※本記事内容、データにつきましては、取材時(2014年1月)の情報です。

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