【第4回】~学卒未就職者の傾向と就職支援~

私は平成22年度から5年間、就職が決まらないまま卒業してしまった学卒未就職者の就職支援を行ってきました。新卒の就職活動は、卒業年の景気に左右されるということを痛感しています。
下記グラフは、卒業式前後の3ヶ月間に愛workに新規に登録した方の人数と、全国・愛媛の求人倍率の相関を表したものです。全国、愛媛ともに求人倍率が低かった平成24年3月卒業の方は、今年3月卒業した方の約2倍、学卒未就職者となっています。
ただどんなに景気が良くなり、学生が売り手市場になっても、学卒未就職となる方はいらっしゃいます。これまでの経験で、そういった方の傾向を分析してみました。

①全く就職活動をしていない(応募していない)
②自分の伝えている特徴(強み)と、応募先の求める人物像がミスマッチ
③面接が苦手すぎる

それぞれの支援方法としては、

①全く就職活動をしていないケースの場合は「なぜ就職活動をしなかったのか?その人の事情を確認」します。

理系学生やUターン学生など、非常に能力の高い人も多いので、事情に応じて個別にきめ細かく対応します。

②自分の伝えている強みと、応募先の求める人物像とがミスマッチの人のケース

社会の理解、ビジネスの理解、企業の理解、仕事内容の理解を深める支援を行います。
セミナーやかかりつけ相談、自己分析アセスメントツールなどを活用し、視野を広げる関わりを行います。
学生時代の評価・親の評価・周りの友人との比較などで自分の能力、価値を決め付けないことも重要です。
ミスマッチに気づく行動として、社会人との交流や職場見学なども有効です。

③面接が苦手すぎるケース

グラフ練習して改善するようなら面接練習を何度も行います。
面接ではなく長期的に人柄を解ってもらいたいなら、お試し雇用の各種制度、
派遣会社のインターンシップ制度やマッチングシステムの活用も情報提供します。
学卒未就職者の就職支援をしていて実感するのは、順調に内定を獲得した学生と学卒未就職者は、学生時代の経験や能力の差がほとんどないということです。それにもかかわらず、新卒求人枠で既卒者を受け付けている企業のなかで、実際に内定を出した(予定を含む)企業は18.8%と依然2割に満たず(DISCO 2014年3月卒業予定者の採用活動に関する企業調査より)、学卒未就職者にとって新卒枠で採用されるハードルは高いと言えます。
企業の方には、ぜひ学卒未就職者の採用を積極的にご検討いただきたいと思います。

~若者を育てる 大人が変わる~
ジョブカフェ愛work(愛媛県若年者就職支援センター)
教育グループ・キャリアコンサルタント 渡部久美子

2015年07月23日更新 | カテゴリー:企業のみなさま, 愛媛の経済サイト E4, 教育機関・保護者のみなさま