【第20回】~ジンセイを変える11日間「社会人基礎力実践講座~就活道場~」~

 

 

愛workには「ジンセイを変える11日間」というキャッチフレーズの講座があります。講座の名称は「社会人基礎力実践講座~就活道場~」。6年前より実施しています。少し大げさに聞こえるこのキャッチフレーズは、講座を実施していく中で、本当に大きく人生を変えていく受講生を何人も目の当たりにしてつけられました。

高校卒業後、初めて就職した会社を3か月で退職し、2年間ひきこもり気味の生活を送ったA君。このままではいけないと思い立ち講座を受講。講座の中で出会った経営者の方の下で働くことを希望し、無償の職場体験を経て、アルバイトとして雇用されます。3ヶ月後には契約社員、1年後には正社員になりました。3年後には主任となって、現在も活き活きと働いています。

大学在学時から公務員志望だったBさん。卒業後も地方公共団体の臨時職員として働きながら、公務員を目指していましたが、2年目の秋に、公務員を諦め一般企業への就職活動を開始。1年ほどの就職活動では不採用が続き、自信を失い、とても焦った状態で講座を受講されました。講座終了間際に、タイミングよく求人のあった研究職に応募し、採用されました。数年後には、結婚され、家事と仕事を両立していると報告にこられました。

このように自信を失っている方や迷いの大きい方が、講座の中で何をすることで「ジンセイを変える」のかについて少しだけお伝えします。

講座はグループでの活動を中心に進めます。受講生15人が毎日メンバーを変え3~5人のグループをつくります。講座がはじまって、1、2日目は自己紹介や目標を達成するゲームを通して、相互理解を深め、集団としての意識ができ始めます。受講者全員にある程度の関係性や集団意識ができてくる3、4日目には、企業へ飛び込み訪問し、アンケートに協力いただくという社会人でも難しく思える課題に挑戦します。驚くことにこの飛び込み訪問を終えるころには、「もっと企業訪問したかった」との言葉が聞かれ、主体性や行動力に課題を感じていた方も含めてほとんどの受講生が課題に対して意欲的になり、挑戦することに楽しさを見出すようになります。グループ活動の後には、必ず自分について振り返ります。よかった点は何か、課題はあったか、何を考え、どのように思ったのかを言葉にして伝え合います。また、他者のよい点を意識的に見つけ、伝えることにも取り組みます。

この行動と振り返りを何度も繰り返し、他者から見た自分、集団や社会の中での自分についての自己理解を深めることを大切にしています。自己理解の中でも、特に自分のよい点、肯定的な側面の自己を知り、自己肯定感を高めることを重視しています。

また、一度失敗したことにも、違う方法や十分な準備をしたうえで再挑戦する機会が何度もあります。それは、全員の前で自分の考えを発表することや、知らない人に声をかけるといった、小さなことではありますが、その小さな挑戦を積み重ねることによって、それが当たり前にできるようになる、成長につながることを実感することができます。このことが、失敗をするような自分でも成功するだけの力があること、他者の役に立つことができること、欠点があっても他者に受け入れられる存在であることを実感し、自分の存在の自信につながっていくのだと思います。

このような豊かな体験を積み重ねることが、最終的には自分の欠点も受け入れる本当の自己肯定感を高め、自分も他者も受け入れ、前向きに人生をとらえることができるようになり「ジンセイを変える」ことにつながっていると感じます。受講した彼らが、また若者が、同じように挑戦することを恐れず、小さな成功体験を積み重ね、より前向きに人生を歩んでいけるような働き方ができるよう、これからも様々なアプローチで活動していきます。

 

~若者を育てる 大人が変わる~
ジョブカフェ愛work(愛媛県若年者就職支援センター)
若者グループ・キャリアコンサルタント 中村真由美

 

2016年11月24日更新 | カテゴリー:企業の方, 愛媛の経済サイト E4, 教育機関・保護者の方