【第11回】 ~いい会社を増やす取り組み「ヒトカラえひめプロジェクト」~

今年度、新卒の採用に苦戦された企業が多かったのではないでしょうか?そんな時代背景も手伝い「今以上に従業員の育成定着に力をいれたい。」というお話をよく伺いました。

私たちが若者から聞く離職理由は様々です。サービス残業の多さ、十分な教育がないのに叱責される、ベテランからのいじめ等、その方から聞く限りは、辛い思いをされ、悩みぬいた末の方も多くいらっしゃいます。一方で企業側からは、若者の質が変わったという声も聞かれますが、仕事の忙しさや、管理職のスキル不足等、現場で十分な育成ができていないという社内体制を挙げ、どうにかしたいと困っていらっしゃることも少なくありません。

そのような状況を改善するため、ジョブカフェ愛workでは、2年前から若年者の採用・育成・定着に成功している会社を研究し、多くの企業に役立ててもらいたいと「ヒトカラえひめプロジェクト」を行っています。ここでは核となる内容を少しご紹介いたします。

一つ目は、事例研究です。県内外の採用・育成・定着に成功された企業を取材し、改革のきっかけ、具体的には何をしたのか、その結果どのような成果があがったのかについて、現在32社の事例をWEB上に掲載しています(※)。かなり具体的な内容が書かれていますので、どこかヒントになる部分もあるかと思います。
(※ヒトカラえひめ~人から始まる成功企業ストーリー:http://www.ai-work.jp/hitokara/

二つ目は、「いい会社」の具体的な定義づけです。昨年度、県内で若者の採用・育成・定着に成功しており、かつ業績も上げている要素とは何なのかの調査を行いました。成功している会社の好事例を研究し、質問項目を作成。県内企業へのアンケートを行い、分析の結果、「人を大切にする経営で業績を向上させ、若者の採用・育成・定着に成功しているいい会社の要件」=「ヒトカラ要件」を9つ見出しました。
(詳細はこちらをご確認下さい:http://www.ai-work.jp/hitokara/service.php)「いい会社」とは何か、ぼんやりしていたものが、具体的な形をもって見えてきました。

三つ目は、経営者の皆様へ研修機会の提供です。「ヒトカラ要件」にも経営者の姿勢・あり方が影響を与えている、と示唆する要件が出てきます。会社に影響を大きく与える経営者に、人を大切にする経営のヒントを得ていただきたいと考え、「人が輝く経営の実現」と題し、3回シリーズで大久保寛司さんにお話いただきました。「人を大切にしながら、業績も上げている企業」での実例から語られるお話は、多くの経営者の心に響いたようでした。「人が行動するにはそれなりの理由がある。あなたがそう行動させているのだ。」「脳が100%力を発揮するのは自らの意思で動いていて楽しいときだけ。それを作るのがリーダーの仕事だ。」などなど、日常の自分の言動を考え直させられることばかりでした。

人が輝く組織は、「どんな人へでも挨拶が徹底されている」「職場がきれい」「同僚やお客様への思いやりの質・レベルが違う」「成長意欲が高い」であるそうです。多くの経営者の方がアンケートで「今までで一番腹に落ちた。」とお答え頂き、すぐに改善できることを組織で実行されていらっしゃいました。

いい会社になるためにどのようなことをすればいいのか、まだまだ手探りではあります。ただ、職場を去る若者の現状も、若者が辞めることに苦悩される企業の現状も聞くことの多いジョブカフェ愛workでは、その現状を少しでも改善していきたいという思いがあります。次年度はもっと多くの企業の方々に、いい会社になるためのヒントを提供していきたいと考えています。

 

~若者を育てる 大人が変わる~
ジョブカフェ愛work(愛媛県若年者就職支援センター)
企業グループ・キャリアコンサルタント 寺尾真奈美

 

2016年02月25日更新 | カテゴリー:企業の方, 愛媛の経済サイト E4, 教育機関・保護者の方